今回の依頼は打ち込み井戸の打ち直しです。
同業の水道業者様からのご依頼です。
深さ3mほどの井戸輪の中の水が枯れたので、一昔前に井戸輪の中へ打ち込み井戸を施工されたようです。
その打ち込み井戸も最近になって冬場の渇水期になると蛇口から空気が出るようになってしまうとのことです。
全国的にも地下水位は低下している傾向です。
昨今の降雨は局所的に災害級の雨量が短時間にあり、市街地の舗装化や側溝の整備、ダムの建設、大規模開発に伴う森林伐採等の急激な自然環境の変化における相乗効果的な影響を受けて地下に浸透し難くなっているのではないかと推察します。
人類が一生懸命に住み易くしようとすると自然はこれまでとは違った姿を見せるようになります。
この現象は良くも悪くも自業自得といったところですので致し方ありません。
この辺りは近くに川があるものの、深くなると地下水が減少してしまい抜き上げて収めた実績が数件ありましたので、深くしても地下水が無いかもしれない旨のご進言をさせていただきました。
念押しはしましたが、打ち増しできるものならお願いしたいとの強いご要望です。
施工場所が奥まった位置でトラックの進入が不可能でしたので道路上での作業となります。
事前に道路使用の許可を申請していただき、近隣住民には回覧板で通行止めの周知をしていただきました。

既存打ち込み井戸は依頼主であるご主人と同業の先代とで数十年前に施工したらしく、40Aの鋼管が5.5m打ち込まれているとのお話でした。
それ以上は堅くて打ち込めなかったようです。
したがって5.5m以上を狙っていきましたが6mで粘土層を挟み、それ以降は礫を全く含まないシルト混じりの細砂層となってしまいました。

砂が細かく締め固められているので、打ち込み作業も砂を排出させながらでないと打ち込めませんでした。
結局のところ14mまで打ちましたが礫が一粒もないので良いところは全く無く、浅い地層では見込みは薄いでしょうと断念する決断をしていただきました。
今回もご主人が作業を手伝われ、実際に地下水が少ない事を目の当たりにされていますから、納得のご様子でした。
だだ全く出ないというわけでは無いですし、水質は良さそうなので、古い井戸と今回施工した井戸を季節毎にバルブを切り替えて併用させるか、もしくは小型の受水槽を新たに設けるなどして上手に利用していただくなどの活用方法はあります。
古い打ち込み井戸は近い将来にはおそらく完全枯渇してしまうでしょうから、無駄にはならないはずです。
口径:50A 完成深度:GL-14.0m
静水位:GL-3.4m 水量:少(20ℓ/min)
鉄分:反応無し 砂量:少 砂色:肌色シルト混り細砂 水色:肌色
水温:19.5℃ 外気温:32℃ 天候:晴れ
六曜:大安 海抜:24m
M代表様
S様
この度はご依頼いただき、誠にありがとうございました。

