今回の依頼は手押しポンプのメンテナンスです。
11年前に防災用の打ち込み井戸を施工させて頂いたお客様です。
水が出なくなってしまったので見て欲しいとご相談がありました。
手押しポンプがイイ感じの味が出てきてノスタルジック感を醸し出し始めました。
ステンレスポンプは錆びなくて長持ちですが、どことなく冷たい感じがしてしまいます。
あまりご使用になられなかったご様子で、ポンプの中に枯れ葉が一杯溜まっていました。
ピストン木玉の革もロッドも腐ってしまっていて、ハンドルをあおってもスカスカ状態でした。
新しい部品を注文しました。
交換して地下水を汲み上げようとするも、今度はハンドルがあおれません。
どうやら玉下が固着しているようです。
シリンダーを外して確認してみました。
使わな過ぎて弁がゴムパッキンに完全に固着してしまっていました。
ゴムを痛ませないように注意しながら剥離させました。
鋳物の手押しポンプは組み付け時にボルトの締め込みを加減しないと簡単に破損してしまいます。
年数が経過していれば尚更注意が必要です。
組み戻し後の試運転は良好です。
常に使わないのでしたらハンドルとピストンを外して保管いただき、シリンダーにはゴミが入らないように厚手のビニル袋でも掛けておいていただくようにご案内いたしました。
非常用のための井戸ですから、肝心な時に役に立たないのでは意味を成しません。
すると、「これからは散歩に行く前に準備運動がてら毎日数回やってみようかね」と仰っていました。
無理をなさらずに頑張ってみてください。
S様
この度もご依頼下さり、誠に有難うございました。