今回は、前回施工した打ち込み井戸工事の手直しです。
使っている最中に水が出なくなってしまうときがあるようです。
それも毎日では無く、突然なるようです。
1年位前に交換したばかりのポンプだそうですが、今までも同じようなことが数回あったとのことです。
井戸の方に問題が無いとも限らず、明らかにポンプが原因だとも言えず、別のお客様のところから引き上げてきた古いポンプを取り付けて様子を見てもらうことにしました。
ポンプ吸い込みも打ち込み鉄管の直結を辞めて、ビニル管を中に挿入させました。
水深が浅いのでポンプ初動の時に地下水位のドロップで、汲み切ってエアーを吸い込んでしまう恐れがあったことから直結としていましたが、もし仮にそうなったとしてもバルブで調整ができるようにしました。
バルブを操作すれば砂濾し器の清掃時にも、いちいち水を落とさず済むので無駄にはならないと考えます。
交換前の新しいポンプは、井戸の汲み上げまでに15分以上かかっていて、時間の掛かるポンプだなと思っていたのですが、同メーカーの古いポンプは3分も掛かりませんでした。
確認の為に真空度を測ってみると、バルブ締め切り運転で中古のポンプは真空計のー760mmHg近くまで針が振れます。
地下水汲み上げ後のポンプ停止時はー400mmHℊとなり、静水位がG.L.-4.55mですので、ほぼほぼの数値だと思います。
10分後の指針に変化が無く、試運転時のポンプ始動圧力、停止圧力も特に問題は無さそうです。
既存の新しいポンプは、真空運転でー600mmHℊが限界でした。
このポンプは設置面から最大で8m下にある水を汲み上げることができるポンプですが、計器から判断すると現時点では6m程度までしか汲み上げることができなくなっています。
時折、ポンプ羽根車からガリガリ、バサバサと音が聞こえてくることがあるため、沢の濁った水を汲んだことでポンプケーシング内が摩耗した等、何らかの要因でポンプの能力が落ちてしまい、汲み上げに支障をきたしているのではないかと考えられます。
これでまた暫く様子を見ていただくことになります。
古いポンプなのでいつまで持ち堪えるか分かりませんので、問題が無ければ早めの交換をお勧めいたします。