今回の依頼は打ち込み井戸の打ち直しです。
同業からの要請でした。
打ち込み井戸の水が出なくなってしまったようです。
事前に同業から相談を受けており、地下水位が下がってしまっているとしたら新しくポンプを交換しても水は出るようにはならないかもしれませんと助言させていただいております。
井戸ポンプも古いのでこの際なので交換してみるとのことでしたけど、やはり水は出るようにはならなかったようです。
地下水位が下がって汲めなくなってしまったのか、50年以上経過している打ち込み井戸が穴開きで寿命を迎えてしまったのか、若しくはその両方なのか…。
直ぐ真横に二級河川があるのですが、この地域は打ち込み井戸が枯れた話を良く耳にします。
深く打てば水があるものなのか、そもそも深く打つことが可能なのか、今回も依頼主にしっかりと説明してもらいご納得してもらった上で出たとこ勝負です。
1本目5.5mを打ち込むと地下水は出るには出ましたが水量は少ないようです。
既存の井戸はこの深さではないかと予想しました。
地下水位が低下したことで汲み切ってしまうのかもしれません。
続いて2本目11mを打ち込み、汲み上げ確認をしてみると今度は全く水気がありません。
貫入状況を観察していたときに7m辺りから柔らかくなり始め、8m以降は急激に柔らかくなりました。
おそらくこの辺りから粘土層へ突入してしまったのではないかと思われます。
この下は何mまで粘土層が続くのか不明でしたので、一旦上に抜き上げることにしました。

泥水の色加減では5.5mの深さの方が水質は良さそうです。
一般的に粘土層に近いほど水質は悪化傾向です。
今回は抜き上げ過ぎてしまいますと、また数年後に同じように枯れてしまうことに成りかねないので、ある程度の金気は目を瞑っていただくことにしました。
後に聞いた話ですが、少し離れたお宅で数年前に25m掘ったとのことですので、勝手な推測になりますが20m近くまで粘土層が継続しているのかもしれません。
打ち込み井戸では打ち込める深さに限界がありますので、この深さを施工するとなるとロータリーかパーカなどの深井戸施工ができる機械選択をしていただいた方が井戸口径も太くすることができますし、井戸ケーシングも鉄製ではなくビニル製を使用できますので腐食しなくなり高寿命となります。
ただ、工事費用は上がります。
先人の井戸職人方は深く打つと水質が悪くなるのを承知していたので浅い帯水層で取水させていたということでしょう。
浅いが故に地下水位が下がったことで軒並み枯れる井戸が増えたということでしょうね。
自然環境の変化なので致し方ありません。
鉄分濃度が若干濃いですが、砂は少なく水量は多く、他に目立った数値は検出されませんでしたので、まぁまぁギリギリの及第点と言った出来栄えです。
新しい井戸へ仮に繋いで一時的に水を使えるようにしました。

口径:50A 完成深度:GL-7.0m(総打ち込み深度11.3m)
静水位:GL-3.65m 水量:多(240ℓ/min)
鉄分:0.2~0.5ppm 砂量:僅か 砂色:焦げ茶礫混り粗砂 水色:薄茶色
水温:17.3℃ 外気温:29.5℃ 天候:曇り
六曜:大安 海抜:40.3m
M代表様
(株)M 代表様
この度はご依頼いただき誠にありがとうございました。


