今回の依頼は、打ち込み井戸の調査です。
使わなくなってしまった井戸が使えるか見てもらいたいとのことでした。
現在は増築した家の床下になってしまって井戸の位置はわからなくなってしまっているようです。
既設の井戸ポンプも30年以上前に製造されたもので不動の状態でした。
打ち込み井戸も50年以上経過しているとのお話でした。
試しに仮設工事用ポンプで汲み上げてみると濁りも無く、水量も問題ありませんでした。

庭木の潅水と防災用に再利用したいと、井戸ポンプの更新を賜りました。
後日、新しいポンプを据え付けて揚水してみると時間経過と共に吸管側が落水してしまいます。
吸管側が落水してしまうことでポンプの負圧が破壊され正常な運転ができなくなってしまいます。
真空計の針が2時間経過で2目盛り下がります。

計器から判断するに、地下水位は地表面から非常に浅い位置であると思われます。
蛇口を開けて加圧されていた水を出し切ると一旦水が出なくなり、自然水位が浅いので30秒程でエアーを吐き出しながら汲み上げを再開します。
調査の段階では直ぐに地下水を汲み上げできたので、まさか吸管側に問題があるとは思いもよりませんでした。
調査時に真空度の低下具合を数日かけて確認しておくなり、吸管側のエアー吸い込み音を聴くなりしておけば良かったのですが、後の祭りです。
素人みたいなことをしてしまい猛省しました…。
どの箇所に問題があるか不明ですが、吸管側を引き直すことができれば改善も見込めます。
ただ、井戸の位置は家の床下になってしまっていて場所さえも不特定ですし、50年以上経過している打ち込み井戸となると口径も32Aと細い鉄管である可能性もあります。
鉄管内部も錆で閉塞しがちだと考えますと、正直色々と厳しいかなといった感想です。
下見の際に新たな打ち込み井戸工事も候補に上がりましたが、トラックの侵入が出来ない場所だったので却下しています。
最悪、設置したばかりの新品ポンプを引き取らないといけないかなと…。
さてさて、どうしたものかと依頼主にありのままを正直に報告させてもらうと、以前からそういった症状であったとのご説明でした。
しかも、もっと汲み上げ時間もかかっていたし、水量も比べ物にならないほど少なかったとのことです。
古くなって力の無くなった井戸ポンプが、汲み上げの再開に時間がかかるようになってしまい不便さを感じて使用を控えるようになってしまったのかなと経緯を考察してみました。
そんな訳で、この点に関しましてはお客様もご承知していてくださったので今回は救われました。
とは言え、事前の調査不足であった事は否めません。
更なる調査精度を上げるべく精進しなければならないと痛感した事例でした。
Y様
この度はご依頼いただきまして誠に有難うございました。

