畑にある井戸が使えるか調べてもらいたい

今回の依頼は井戸調査です。

畑にある井戸が使えるか調べてもらいたいとのことでした。

塩ビ管のVP50が立ち上がっていましたので、おそらく吹かしの井戸でなないかと思われます。

吹かしの井戸とは主に砂地の場所へ井戸を掘る場合に用いられる工法で、大量の水を噴出させて砂を水で浮かせながら掘り進めていく比較的簡単な井戸の掘り方です。

ただ、人力による作業なので3~4人は必要で、地下に豊富な帯水層が存在していると吹かしている水が帯水層へ持っていかれてしまったり、大き目な砂利があったり厚い粘土層が存在しているとそれ以上掘り進めることが困難なことから一般的に8m位までの浅い井戸が多いと思われます。

当店も30年程前に何本か施工したことがありましたが、慣れていないと失敗する確率が高いことや、上記の制約があることからそれっきり施工しなくなりました。

 

今回は何本かあるうちの2箇所を調査させていただきました。

エンジンポンプで汲み込みしてみました。

土中で曲がりを使ってあったので深さや水位は分かりませんでした。

継手でひび割れているのか、何処かでエアーを吸い込みます。

 

 

揚水量は毎分100Lで鉄分濃度は4ppmでした。

水温は16.5℃です。

同じ畑の反対側にあった井戸の深さを調べてみると、井戸深さが6mで地下水位が3.15mにありましたので同じような深さではないかと思われます。

 

 

 

 

 

 

 

2箇所目は200mほど離れた場所です。

 

 

 

井戸の深さは6.0mで地下水位は地表面から-2.15mにありました。

水温は17.5℃、揚水量は毎分133Lで、こちらは鉄分反応はありませんでした。

深さは同じでも200m位置が違うだけで、水温や鉄分反応に相違があることが見て取れます。

推測ですが地下水位の差やGPSの海抜測定から2箇所目の井戸の方が地盤が低く、1m深い地点の地下水を取水しているのではないかと考えます。

ストレーナーが何m取ってあるか分からないので正確な位置が割り出せませんが、浅い深度の方が鉄分が多くみられる地域であると結論付けます。

 

 

 

 

 

 

 

(株)A 代表様
この度はご依頼頂き、誠に有難う御座いました。

 

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