潅水用の井戸が出るかみてほしい

今回の依頼は、打ち込み井戸工事です。

生活用途の打ち込み井戸をご自宅で利用されていて、畑の潅水用にも打ち込み井戸が欲しいとのご相談内容でした。

現在ご使用されている井戸は、昔は手が届く位のところに地下水があったそうですが、枯れてしまったので井戸輪の中へ打ち込み井戸を施工してもらったようです。

打ち直しをしたのか、3本の打ち込み井戸がありました。

そのうちの1本を計測すると8mの深さで地下水位は3.5m下にありました。

 

 

打ちたい場所が現在の井戸より山側に寄った位置でしたので、果たして打ち込むことが出来るのか?そもそも地下水があるのか不明です。

出るか出ないかは半々で、多分出るとは思いますが出なかった場合には山から離れた場所へ位置替えをしましょうということで話がまとまりました。

今回も吉日を選んだ当日が雨予報になってしまいましたが、スケジュール的に別日の調整が取れず強行いたしました。

トラックの停車場所が舗装されていたため、雨でぬかるんでスタックする心配はなかったことから雨足を見ながらの作業です。

打ち込み工事は溶接作業がありますので、感電の危険性から原則は雨天中止とさせていただいております。

埋設物確認で1mも掘ると拳大以上の石がゴロゴロ積み重なっていて非常に堅く、石の隙間を逃げて打ち込まれたことで斜めに傾いてしまいました。

そのせいもあって半分ほど打ったところで鋼管ネジが折れてしまうことに…。

地表面から高い位置で折れてしまうと脚立を使っての溶接作業となってしまうので作業効率も悪く大幅なタイムロスです…。

打ち込み機械を再設置し、途中まで打ち込んだ鋼管を一旦引き抜きました。

 

 

ここで依頼者様から場所の変更を提案されました。

山から出来るだけ離れた場所へ打ち直すことにさせていただきました。

最初の打ち込み箇所から30mほど離しましたが、それでも堅いことには変わりなく、5.5mを打ち終わるまでに2時間近くを要しました。

通常は30分も掛からずに打ち終わるので、この2時間は長い方です。

地盤の柔らかい場所ですと5分もかかりません。

これまでの経験でもそうでしたが、元々地下水があった地層が地下水が無くなったことで締め固められてしまって非常に堅くなってしまう傾向にあるようです。

時間は掛かりましたが何とか打ち込むことが出来て、水を出すことができました。

今回も11mを予定していましたが、9mの深度で山に到達して打ち込み不能となってしまいましたので少し引き上げた8.5mを完成深度とさせていただきました。

多少砂は出るようですが、エンジンポンプで潅水するとのことですので使っているうちに砂も止まるのではないかと思います。

水量もそこそこありますし、濁水の色を見る限り飲用可能レベルの水質なのではないかと感じますので、防災井戸としても機能してくれるような気が致します。

 

 

 

 

口径:40A 完成深度:GL-8.5m 静水位:GL-3.55m
水量:中(推定180ℓ/min) 鉄分:反応無し 砂量:少(砂礫~粗砂)
砂色:褐色混り暗灰色 水色:黄土色 水温:16.0℃ 外気温:20.0℃ 天候:雨
六曜:大安 海抜:29m

 

S様
この度はご依頼頂き、誠に有り難う御座いました。

 

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