今回の依頼は、台所水栓の交換です。
後付けの食器洗浄乾燥機が付いていますので、同等品の水栓器具で選定させていただきました。
既設の水栓を取り外すと、水側に昔のタイプのザルボ(水栓取付調整材)が付いていました。
ザルボとは単水栓や混合栓などの水栓類を取り付ける際に、配管を仕上げ壁面に調整する部材です。
古くなると、この部材が錆びて閉塞し、水量が細くなったりします。
腐食が原因で壁の中で水漏れすることもあります。
そのため水栓交換時に見つけたときは、出来る限り交換するようにしています。
出来る限りと付け加えた理由は、あまりに古く壁中の配管状態が悪いときは、この交換作業を行うことで壁の中の管や継手をもぎってしまうことがありますので、するかしないかは長年の経験で判断させていただいております。
エキストラクターという名前の工具(逆タップとも呼ばれています)を使用して取り外していきます。
通常のドリルとは逆に螺旋が切ってあり、緩める方向の左回りで食い込んでいく仕組みとなっていますので、折れたネジなどを外す際もこの工具で外せます。
サイズも色々あるのでかなり重宝しています。
ただ、一度食い込ませるとネジを潰していく形となりますので、途中でやっぱり辞めたとはいきませんので覚悟して使用します。
現在は、鉄製ではない砲金製や真鍮製が主流となっていますので錆びることはありません。
肉も厚くなっていて見るからに丈夫そうです。
私の知る限りの時系列ですが、鉄製のザルボのあとに鉄製にライニングされたものがありましたが、こちらもやはり古くなると錆びてしまっています。
ピカピカの蛇口に変わって気持ちが良くなりました。
T様
この度もご依頼いただき、誠にありがとうございました。