今回の依頼はDIY水栓交換後の水漏れ修理です。
お家の方が浴室の水栓を交換したところ、取り付け脚の付け根から漏るようになってしまったようです。
試しに付け直しを行ってみましたが、症状は変わらずでした。
午後からの訪問でしたので、最悪の事態も想定して日を改めさせていただきました。
幸いなことに外壁に面した水栓なので、壁の中の配管が折れた場合の準備も整え、朝からの再訪問です。
外壁の様子からするとブロック積みの浴室だと思うので配管を痛ませると、ブロックを切ったり斫ったり補修したりとそれなりに大変です。
先代が昭和50年代の新築時に配管したものですから、40年以上経過しています。
鉄製のザルボが痛んで漏れているようです。
特にお湯側の腐食が激しいのは異種金属接触腐食が原因です。
水側は鉄管なので、気を付けながら熱を加えたところ簡単に取る事ができましたが、お湯側は銅管なので継手に熱が伝わるとハンダが溶けて漏れるようになってしまうと、これまた厄介です。
壁の中の配管を折ると折らないでは、気分の浮き沈みが天と地ほどあるので全集中で挑みました。
長く水道屋をしてても嫌な場面です…。
古くなった住宅の水栓や器具の交換をDIYでチャレンジしようと考えている方にアドバイスですが、配管が折れる前提で外そうとしてみて下さい。
何も意識せずに外れる前提で力任せに外そうとするので折ってしまうのですが、折れるかもしれない…ぃゃきっと折れるだろうな…と恐る恐る加減しながらすれば、折ってしまう前に中断する決断もできるはずです。
配管を折ってしまいますと元栓で止めなくてはならず、直すまでは全ての水まわりが使えなくなってしまいます。
トイレもお風呂も洗濯も、食事の支度も歯磨きも、手さも洗えなくなってしまいますので家族に怒られること間違い無しです(苦笑
壁や床についた止水栓で止めていて、それが折れて元栓まで壊れていて止めれなかった時には詰み確定です。
もし折れた時のために、直すための知識や材料、工具なども予め準備しといておいてから挑めば少しは安心です。
それか初めからプロにお任せしてみては如何でしょう?
プロがやっても折れる時は折れますが、少なくとも直せる術は持っているはずです。
なんとか壁の中の配管を痛ませずに事なきを得ました。
まだ老いぼれてはないようです(笑
最近の水栓のパッキンは昔ながらのコマケレップではないので、ザルボや鉄管が錆びていると、剥がれ落ちた錆でセラミックや樹脂開閉弁を傷付けてしまうので水栓の水漏れが早く起きてしまう傾向です。
古くなった住宅には2ハンドル水栓がお勧めですが、一度レバー水栓を使用してしまうと楽なので元には戻れませんね。
A様
この度もご依頼いただき、誠に有難う御座いました。