今回の依頼は、潅水用途の打ち込み井戸工事です。
こちらの依頼者もご自宅からポリタンクで運んで水撒きをされていたようですが、今年の暑さには心底参ったご様子でした。
来年以降も異常な気温上昇は懸念されることから、井戸の検討をされたようです。
危険な暑さの中で、折角丹精込めて育てた作物に水をやらないとダメにしてしまうと無理をしてしまうと命に関わってまいります…。
もうこれほど暑くなってしまうと損とか得とかの話ではなくなってきていて、猛暑日には電気代を気にせずしっかりエアコンを稼働させ、熱中症対策グッズに身を固め、体温を超えるような気温が予想されるような日にはお仕事も計画休日にするなど、命を第一に守る意識行動が企業や行政に求められるような気がいたします。
今回は同時に2箇所の畑に施工させていただく都合上、吉日に別の畑も手を付けておきました。
距離にして500mほど離れた場所です。
実績から、この辺り一帯の滞水層も鉄分がとても多い場所で、地下60m以上深くならないと鉄分が減少してきません。
砂も多く排出される傾向にありますので、難しい地域です。
当初は11ⅿを予定していましたが、5.5mに予想を反した水質の良い帯水層がありましたので深追いすることは辞めて完成深度とさせていただきました。
更に深く追えば鉄分が濃くなってくるのは過去データから明らかですので、欲を掻いても良い結果に繋がるとは限りません。
ただ、やはり砂の排出は多くありました。
ストレーナー穴径より大きい礫が少ない砂層であるため、砂を止める仕上げ揚水作業に苦労しました。
結果的に完全に砂を止めることは出来ませんでしたが、エンジンポンプでの潅水であれば使用には差し支えない程度まで仕上げれたのではないかなと考えます。
口径:50A 完成深度:GL-5.5m 静水位:GL-1.75m 水量:多(推定320ℓ/min)
鉄分:反応無し 砂量:多(粗砂) 砂色:褐色礫混り茶色砂 水色:山土色
水温:18.0℃ 外気温:28.5℃ 天候:雨後晴れ
六曜:大安 海抜:5.0m
翌日にもう一箇所の畑へも施工させていただきました。
こちらは5.5mの深さでは砂が細かく、且つ多過ぎて実用は難しいと判断し更に下へ追い進めました。
全地層で鉄分の含有が見られ、あまり良いところは無く砂も多くて細かいです。
9.5ⅿの深さから一気に地層の砂が粗い御影色へと変わり、水の色も灰色へと変化しました。
一般的に灰色の水は水質が悪いので、そこから下へは打ち込むのを辞めて上に抜き上げることにしました。
恐らく、この深さから地下60ⅿ近くまでは鉄分が濃く表れる帯水層となるでしょう。
一番砂が少なかった深度を完成とさせていただきました。
揚水時に砂の排出はそれなりにありますが、前日の井戸と同じく水量は豊富にありますので、日々の使用で段々と砂の出は減ってくるのではないかと予想します。
口径:50A 完成深度:GL-8.8m 静水位:GL-1.70m 水量:多(推定400ℓ/min)
鉄分:0.2ppm 砂量:少(粗砂) 砂色:褐色礫混り御影色砂 水色:淡赤色
水温:16.3℃ 外気温:32.0℃ 天候:晴れ
六曜:大安着手 海抜:6.7m
N 代表様
この度はご紹介いただき、誠に有り難う御座いました。
K 代表様
この度はご依頼いただき、誠に有り難う御座いました。