井戸が使えるか見てもらいたい

今回の依頼は井戸調査です。

現在は使用していない井戸が数ヵ所あるが、それが使えるか調査してもらいたいとのことでした。

昨年も一度調査をしています。

 

 

井戸を修理しながら再調査してまいりました。

 

 

前回調査では地中にて継手を使用して振ってあり、深さや水位が計測できなかったので曲がりを撤去して地表までパイプを延長させました。

 

 

1号井戸の深さは6.00m、地下水位GL-2.80m、揚水量40L/分でした。

前回は100L/分汲み上げ出来ていたものが何故か減ってしまっていました。

浅い井戸ですので降雨の関係が影響しているのか原因は不明です。

 

 

 

 

 

5号井戸の深さは6.00m、地下水位GL-1.80m、揚水量150L/分でした。

こちらは前回調査時と大差無く誤差の範囲でした。

 

 

 

前回、深さと水位だけを調査した2号井戸です。

2号井戸の深さは6.05m、地下水位GL-2.85m、揚水量10L/分、海抜は6m、鉄分反応無し、水温21℃でした。

 

 

 

 

 

今回初めて調査をする3号井戸です

3号井戸の深さは5.38m、地下水位GL-2.56m、海抜は6m、地下水が極少で汲み上げはできませんでした。

 

 

 

こちらも初めて調査する4号井戸です。

4号井戸の深さは5.95m、地下水位GL-2.15m、揚水量157L/分、海抜は6m、鉄分反応無し、水温18℃でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

他にも3箇所ほど井戸があった痕跡がありましたが、折られて埋まってしまったのか場所の特定はできませんでした。

調査の結果、1~3号井戸は全く使い物にはならないようです。

4号5号井戸も潅水面積に対して水量が少ないような感じを受けましたので事足りるかどうか…。

これらは全て300m圏内にある井戸で同じような深さでしたが、地下のミズミチ、いわゆる帯水層の違いにより出る井戸と出ない井戸の明暗が分かれた格好です。

こっちでは出たが、あっちでは出ないといった分かりやすい良い例です。

これらの既存の井戸が使い物になるかどうか怪しいと言うことで、前回井戸を新たに掘らしてもらっていました。

結果的に予想的中で良い判断でした。

 

 

おそらく、前の作り手の方々は井戸の出が悪かったので耕作放棄してしまったのではないかと思われます。

吹かし工法の井戸は、帯水層が多い深度まで到達すると吹かしている水が地下へ吸われてもっていかれてしまって、それ以上深く掘ることができなくなるのが一般的です。

すなわちそれは何を意味しているかと言うと、ミズミチが豊富な砂利層を掘り進めないので水量を必要とする井戸には向かないと言うことになりますね。

耕作面積を考えると、最低でもあと3箇所は新たに掘り直さないと潅水が追い付かないのではないかと予想しています。

 

(株)A 代表様
この度もご依頼いただき、誠に有り難う御座いました。

 

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