給湯器を交換してほしい(クロスコネクションの防止)

今回の依頼は、石油給湯器の交換です。

内部腐食で水漏れしていました。

納期遅延は1.5ヶ月だったようです。

 

 

 

工場プラント配管のように混み入っています…。

しかも上水道と井戸水がバルブを介して接続されているクロスコネクション状態でした。

バルブを切り替えることによって、上水道も井戸水もどちらも使えるような細工がしてありました。

クロスコネクションについては何処の水道自治体からも厳格に指導されているご法度行為です。

 

 

栃木県那須塩原市HPより

 

今回は正にこのパターンです。

毎日厳しいチェック体制で水質管理されている上水道と、完全放置の家庭からの井戸水が上水道本管へ逆流してしまうようなことになってしまいますと、汚染事故となって地域一体に迷惑をかける行為となってしまいますので絶対にお辞め頂きたいと思います。

水側は井戸水、お湯側は上水道の混合栓も × で、単水栓で完全に縁を切る必要があります。

 

 

 

静岡県磐田市HPより

 

 

高台地域は別として、通常は上水道本管の方が圧力が高いので逆流は考えにくいと思いがちですが、本管の老朽が原因の漏水や道路掘削で発生した漏水事故が起こった場合、あとは地震で断水したときなどは本管の圧力が無くなって逆に引っ張られる負圧側となるため、バルブが壊れていて完全に締め切れていない状態ですと道路本管側へ逆流することが考えられます。

井戸水だから軽視しがちですが極端な話、隣の家の水道管が油の配管と繋げていることを想像してもらえたら解りやすいのではないでしょうか。

まだ油なら見た目や口に含めばわかるかもしれませんが、仮に大腸菌O157など無味無臭ですと気付かずに体内に取り込んでしまいます。

毒物、劇薬などは論外です。

地下水が汚染することはたまに起こります。

 

 

 

 

赤ちゃんのミルクにも使用されている大切なインフラですので、自分一人くらいならいいだろう的な身勝手な考えは慎んでいただきたいと思います。

それと、経験が浅い水道屋さんが依頼主のために良かれと思って行ってしまう受水槽バイパス配管です。

予期せぬ加圧ポンプの故障に対応するためバイパス配管をしてしまうことです。

同じ上水道同士ですが、これもクロスコネクションとなってしまいますので禁止されております。

 

 

東京都水道局HPより

 

理由は次の画像を見ていただければ納得できると思います。

 

愛媛県今治市HPより

 

昨今では動画投稿サイトなどを参考にして無知で未経験無資格者の見よう見まね水道工事DIYをされる方も多く見受けられます。

出来てしまう事と、しても良い事の分別が付かない方が激増して国民の生活を脅かす日が来ないことを願っております…。

 

今回、給湯器の取り替えに伴って井戸ポンプは撤去させていただきました。

 

 

 

 

 

 

少しだけスッキリしました。

 

 

(有)F代表様
S様
この度のご用命、誠に有難う御座いました。

 

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