今回の依頼は、水栓の修理です。

こちらのお宅は、屋内にあるリモコン操作を行うことで、外に設置してある電磁切替弁が作動して、屋根の上に乗せてある太陽熱温水器とガス給湯器の給湯を切り替えるシステムを構築されています。

水道直圧式のガス給湯器からの出湯だったら問題はないのですが、太陽熱温水器から出湯すると蛇口から凄い音が浴室内に響き渡ります。

屋根に設置してある太陽熱温水器からの給湯は落差のみの水頭圧で圧力が無く、少なからずそれが起因して今回水栓に不具合が起きているのではないかと判断しました。

更に調査を進めていくと電磁切り替え弁の作動に問題は無く、水栓の部品が老朽して症状を出しているのだろうと結論付けました。

早速メーカーサイトから水栓型番を入力して部品を調べようとするも、該当する分解図がヒットしてきません。

直接メーカーへ問い合わせると、この水栓はユニットバスメーカーの特注品番とのことで、分解図も代替水栓も存在しませんとの回答をいただいてしまいました。

もっと深堀していくと、型番違いではありますが、同時期に製造されていた似たような水栓が３種類存在していることが判りました。

図面を見比べ、現物との僅かな違いを判別して、対応できそうなものを一機種に絞りました。

その機種も製造終了から１１年経過しており、こちらもそろそろ部品供給が終わる頃ですのでお客様に相談させていただき、ひょっとしたら注文した部品が無駄になってしまうかもしれませんが、それでもチャレンジしてみますか？との投げ掛けに、迷われた末にＧＯサインをいただきました。

心配しながらの作業でしたが、見比べたところ部品も同一のようでしたし、試運転も問題ありませんでしたので安心いたしました。

これが、あと３年後でしたら部品供給が終わっていて修理できなかった可能性が高く、今回の故障は結果的に良かったと言えるでしょう。

もし次回故障したときは、現在の水栓取り付け開口部を塞いで新たに浴槽に穴を開け直し、新しい浴室シャワー水栓を設置するなどの対策となるのではないかと考えています。

それも１０年後のお話しになるでしょうけど、なるべくなら丁寧にご使用いただきたいと存じます。

Ｈ様
この度もご依頼いただき、誠にありがとうございました。