今回の依頼は、打ち込み井戸工事です。
少し離れたご自宅から、毎回自転車で潅水用の水を運んでくるのが辛くなってきたと、井戸をお考えになられたようです。
実績が乏しい地域でしたので、打ち込み井戸はギャンブル的要素が高く、地下水が出なかったり、出ても水質が非常に悪かったりすることを説明させていただき、ご納得の上での着手となりました。
海に近く砂地でもあることから、礫層が存在しない可能性があり、穴開き鋼管をそのまま打ち込む通常の打ち込み工法にするか、穴開き鋼管に網を巻いた打ち込み工法にするか、確実な網巻きビニル管を挿入するさや管打ち込み工法にするか判断に迷いましたが、家庭菜園の水やりですので、そんなに費用も掛けることはできないと考え、多少の砂の排出は止むを得ずと費用を一番抑えた通常の工法で施工させていただくことにしました。
多少の砂の排出はありますが、礫層がありましたので使用の過程で砂はいずれ止まるのではないかと思います。
砂地では鉄分が出ることが比較的多いのですが、ここの地区では反応がありませんでした。
水質検査機関に検体を出してしっかり検査して頂く必要はございますが、経験則の判断では飲用できる水準ではないかと感じております。
水が出ることが確実となりましたので、汲み上げ用の手押しポンプを設置させていただきました。
今回は、プラ玉の採用をしてみました。
木玉の代用にプラ玉、皮の代用にゴム化されたものです。
砂を汲み上げたときに、どの程度摩耗するものなのかが不明ですが、木玉より高寿命を謳っておりますので期待したいところです。
当店で現在使用している工事用のポンプも、木玉が壊れたら採用してみたいと思います。
地下水位が高く、揚水量が多いのでハンドルがとても軽く操作できます。
使い終わった後に下部バルブを閉じて頂くことで砂噛みによる落水を防止できますので、毎回呼び水を入れる動作を省略していだだけます。
いつまでも健康で新鮮な作物をたくさんこしらえて日々の晩酌を楽しまれてください。